仕事に追われる毎日でも、頑張って時間を作って運動してる──。

 そんな頑張り女子こそご注意!運動のしすぎが体調を崩すきっかけになることもある。
 何事も、過ぎたるは及ばざるがごとし。適度な運動や乳酸菌の利用など、
 無理なく続けられる体メンテナンス法を提案します。

 春から初夏にかけては“新しい自分”になろうと、やる気が高まる時期。仕事もおしゃれもダイエットもと、ついつい頑張りすぎちゃう──そんなときこそ体調管理は万全にしたい。

 そのカギを握るのが免疫。漠然と「体を病気から守るもの」といったイメージはあっても、実際にはどのような仕組みなのか、知らない人も多いのでは?

 免疫学を専門とする順天堂大学の竹田和由さんによると、免疫には、自然免疫と獲得免疫の2種類あるという。

 「自然免疫とは生まれつき備わっているシステム」と竹田さん。細菌やウイルスに感染した細胞、がん細胞のような“通常いるはずのないもの”が体内に潜んでいないか、免疫細胞がおまわりさんのようにパトロールしては退治する働きだ。一方、獲得免疫は、自然免疫が退治した細菌やウイルスの情報をもとに抗体を作り、それらが再び侵入してきたとき、素早く退治するシステムだ。「インフルエンザワクチンも獲得免疫の働きを利用したもの」(竹田さん)という。


自然免疫力が体調管理のカギ

 いつ、どの病原菌やウイルスにさらされるか分からない状況では、自然免疫がしっかり機能することが重要だ。自然免疫を担う免疫細胞は幾つかあるが、代表的なのは「NK(ナチュラルキラー)細胞」。生来、殺し屋として存在することからつけられた名前だ。

 「NK活性」と呼ばれるNK細胞の“退治力”は、NK細胞の数と個々の細胞の力で決まる。NK活性は、加齢や生活リズムの乱れなどで低下し、ストレスにもとても敏感に反応する。

 「人によって生活リズムは異なるので、一概に早寝早起きがいいというわけではない。朝型なら朝型、夜型なら夜型と、自分自身の生活リズムを一定に保つほうがいい」(竹田さん)

激しい運動が逆効果になることも

 健康のために、ジョギングやエクササイズなど、運動を習慣づけている人もいると思うが、「運動で免疫力が高まるわけではない。それどころか、マラソンや激しいトレーニングは、かえって運動後の免疫力を急激に低下させる」と竹田さん。

 とはいえ、会話を楽しみながらできる散歩やサイクリング程度の運動であれば、血流が高まることで免疫細胞が全身に行き渡り、効果も発揮しやすくなるという。

 「最近では、『笑うと免疫力が高まる』という話も聞くが、これも笑うことが適度な運動になって血流がよくなるからではないか」と竹田さんは推測する。言い換えれば、その程度の刺激で十分免疫は活性化されるということ。体によかれと、疲れていても頑張って運動するようにしているという人は生活を見直したほうがよさそうだ。


ヨーグルトなどの食品で手軽に免疫活性を

 「免疫力を高めたいなら、食品を理由する手も」と竹田さん。乳酸菌やアガリクスなど、NK活性を高める働きが確認された食品が幾つか見つかっているからだ。「たとえば、インフルエンザ対策で話題になったR-1乳酸菌にはNK活性を高める作用がある。この乳酸菌入りのヨーグルトを食べ続けることで風邪を引きにくくなったというデータもある。ヨーグルトなら生活に取り入れやすいのでは」と竹田さんはアドバイスする。



 「新しい自分」と出会うべく、パワーアップしたい今だからこそ、こういった健康力を底上げする食品を生活に取り入れてみてはいかがだろう。


この人に聞きました順天堂大学医学部
免疫学講座准教授
竹田和由さん
東北大学大学院歯学研究科博士課程修了。新潟大学医学部助手を経て現職。「体にいいものでもおいしく感じられなければ、体にとってはストレス。自然免疫力を下げてしまうので要注意」
日経ウーマンオンライン(日経ヘルス) 3月29日(金)10時58分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130329-00000001-health-life